テストの点数はいいのに、通知表で◎がつかない項目があるのは、どうして?
実はね、テストが全部100点でも、◎がつかないこともあるんだよ~。
- 小学生が、テストの点数以外の成績を上げる方法は?
- 担任の先生は、子どものどんなところを見て成績をつけているの?
- 担任の先生は、何を基準にして成績を決めているの?
小学校と特別支援学校の教員を、13年以上経験しました
めい がお届けします。
この記事では、小学生の子どもが、テストの点数以外の成績を上げる方法をお伝えします!
通知表のつけ方が変わったって本当?
本当です!2020年から、評価の仕方が変わりました。→文部科学省のHP
評価の観点(評価するポイント)が4つから3つに減り、スリム化されました。
今までの評価 | 2020年からの評価 |
---|---|
関心・意欲・態度 思考・判断・表現 技能 知識・理解 | 知識・技能 思考・表現・判断力 主体的に学習に取り組む態度 |
これまで目指す子どもの姿が3本の柱だったのに対し、評価は4観点あり、ちぐはぐな状態が続いていたのですが、それを今回の学習指導要領の改定に合わせて、どちらも3つにそろえ、分かりやすくしたということです。
特に「主体的に取り組む態度」というように、具体的な言葉が入っているのも一つの特徴ですね。
◎、○、△の評価の意味は?
通知表は、学校によって表記のしかたが違いますが、項目1つに対して3段階で評価するのが普通です。
- ◎・・・よくできる
- ○・・・できる
- △・・・もうすこし
これが「3,2,1」で表される場合もあります。
全部が◎になれば、どの教科の、どの観点も
しっかりできているということなんだね!
成績をつける時に先生から見られるポイントは?
ここからは、学級担任の先生がどういう基準で◎、○、△を決めているか書いていきますね。
さきほど評価の観点が3つありましたが、3つを分かりやすく言いかえると
- ちゃんと理解してる?(知識・理解)
- 考え方を説明できる?表現してる?(思考・表現・判断力)
- 楽しく、集中して学習してる?(主体的に学習に取り組む態度)
となります。
それぞれの教科でこの3つができていれば、成績が上がり、通知表で◎をたくさんもらえるのです。
①ちゃんと理解してる?
ここはテストの点数が大きく反映されます。
大きなテストだけではなく、国語で言えば漢字10問テスト、算数なら計算ドリルの成果も評価の対象です。
図工や音楽など実技系の教科では、道具の名前や楽器の正しい使い方も評価に入ります。
②考え方を説明できる?表現してる?
これもテストで評価できる観点です。
テストに加えて、作文や新聞を書くことでも考え方を表現していることになります。
音楽では自分でリズムを作ったり、楽器で演奏したりすることも表現の評価になります。
③楽しく、集中して学習してる?
通知表をもらったときに、ここが一番分かりにくいポイントではないでしょうか。
教員は、たくさんの角度から子どもの意欲を評価しています。
- 集中して話を聞いているか。
- 挙手をして、問いかけに反応しているか。
- ノートに書いて考えを深めているか。
- 友だちに考えを話そうとしているか。
- 忘れ物をしていないか。
このようなことを総合的に見ているので、なかなか◎がつきにくい上に、成績の上げ方も分かりにくいですね。
成績を上げるチェック項目【教科別の対策】
教科ごとに成績を上げるためのチェック項目をご紹介します!
3つの評価ポイントに照らし合わせていますので、ぜひお手持ちの通知表と見比べてみてくださいね。
国語
国語は、全般的に言葉を使って表現することが大切です。
①ちゃんと理解してる?
- ひらがな・カタカナ・漢字を正しく書ける?
- 作文用紙の正しい使い方ができる?
- 文章を読んで、問題に正しく答えられる?
- 話を聞いて、要点をつかめる?
- 文法を理解している?
- 登場人物の気持ちを考えられる?
②考えを説明できる?表現してる?
- 日記や作文、新聞が書ける?
- 事実と自分の感じたことを分けて、書ける?
- 分かりやすく伝わるように、文章を書くことができる?
- 自分の考えを友だちに伝えることができる?
- メモをとって、要約して話せる?
- しっかり声を出して、音読している?
③楽しく、集中して学習してる?
- 自分から手を挙げて発言してる?
- グループの話し合いで、自分の意見を言っている?
- 考えたことをノートに書いている?
- 課題に集中して取り組んでいる?
- 習字や書き方の時間も集中して活動してる?
- 友だちの意見を積極的に聞こうとしている?
「読む・書く・話す・聞く」が、どれもしっかりできていることが成績を上げるポイントですね。
算数
算数は、全般的に数字や図形を使って処理することが大切です。
①ちゃんと理解してる?
- すでに習っている知識を使って、新しい問題を解こうとしている?
- 文章問題を数式に表すことができる?
- 数式から、文章問題を作ることができる?
- 数と数の関係を表やグラフに表すことができる?
②考えを説明できる?表現してる?
- 考えを順序立てて説明することができる?
- 1つだけでなく、いろいろなやり方を説明できる?
- 分かりやすい言葉を使って、説明できる?
- もっと簡単なやり方はないか、考え方の比較をしてる?
③楽しく、集中して学習してる?
- 自分から手を挙げて発言してる?
- グループの話し合いで、自分の意見を言っている?
- 考えたことをノートに書いている?
- 課題に集中して取り組んでいる?
- 難しい問題にも、挑戦しようとしている?
- 友だちの意見を積極的に聞こうとしている?
算数は特に、論理的な思考が成績を上げるポイントになります。
理科
理科は、根拠を明らかにして表現することが大切です。
①ちゃんと理解してる?
- 道具の名前や使い方を覚えている?
- 理科の専門用語を覚えている?
- 観察する時の注意点を理解している?
②考えを説明できる?表現してる?
- グラフや表を見て、説明ができる?
- 写真の変化を見て、理由を説明できる?
- 自分の体験と照らし合わせて、事象の説明ができる?
- 仮説を立てて、検証しようとしている?
③楽しく、集中して学習してる?
- 協力して実験してる?
- 友だちの意見も聞きながら観察してる?
- 実験や観察の記録を取っている?
- 危険なことはしていない?
- 学んだことを、実生活でも応用しようとしている?
- 実生活の事象を、学んだことから考えようとしている?
理科は、実際に目の前で起きていることに理由をつけて説明する力を求められます。
社会
社会は、時間・空間を幅で捉えることが大切です。
①ちゃんと理解してる?
- 人物名、地域名など固有名称をしっかり覚えている?
- 時代の前後関係、因果関係を理解している?
②考えを説明できる?表現してる?
- 疑問に思うことをまとめて、インタビューしている?
- なぜその産業がその地域で発展したのか、説明できる?
- 地域の人々と地域の施設、それぞれの人の願いを想像できる?
- 新聞、ペープサート、紙芝居、ポスターなど、形式を選んで発表資料を作っている?
- 内容を理解して、発表している?
③楽しく、集中して学習してる?
- 役割分担など、協力して調べている?
- 宿題で出されたインタビューなどに、積極的に取り組んでいる?
- 自分の体験をもとに、考えようとしている?
- 集中して資料作りをしている?
社会科は、時間軸と空間軸を広げようとしているかがポイントです。
小学校の成績をテスト以外で上げる方法まとめ
成績を上げるために、それぞれの教科で
まだやれることがありそうだね!
そうだね!この記事の通りにできれば、
成績が上がるのは間違いなし!
- テストでしっかり点をとる。
- 積極的に発言をする。
- ノートを自分なりに活用する。
- 忘れ物をしない。
子どもの成績に悩んだときは、何度もこの記事を見返して、通知表と照らし合わせてみてください。
面談の時にこの項目を元にして、担任の先生に話を聞くことも有効ですよ!
一緒にがんばっていきましょうね!
「じゃあテストの点数ってどうやったらとれるようになるの?」というお悩みには、こちらの記事がおすすめです。